2018年04月16日

コンタミ

コンタミというのは コンタミネーション(英語: contamination)のこと。
特に科学実験の場における汚染のことで「 実験汚染」「実験室汚染」「試料汚染」などの訳語があてられる場合もある。
ちょっといたことで実験中の 試料に異物が混入したりして 汚染されることです。
こんな本を読みました。
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コンタミ 科学汚染 
出版者東京 講談社   2018/3/21
伊与原 新 (著)

内容紹介
【注】 この本には、「信じたくない」真実が含まれています。
「ニセ科学」――それは、根拠のないでたらめな科学用語をちりばめた、科学を装う「まがいもの」。

大学院生の圭は、指導教員の宇賀神と共に、ニセ科学批判の急先鋒である蓮見教授の元を訪れる。そこで告げられたのは、宇賀神のライバルであり、想い人でもあった女性研究者・美冬に関する信じ難い事実だった。神秘の深海パワーで飲むだけでがんが治る、「万能深海酵母群」。「VEDY」と名付けられたニセ科学商品の開発に手を貸し、行方をくらませたのだ。ニセ科学を扱うことは、研究者にとって「死」に等しい。なぜ彼女は悪魔の研究に手を染めたのか?圭は宇賀神に命じられ、美冬の消息を追うが…。すべての真相が明らかになるとき、「理性」と「感情」のジレンマが、哀しい現実を突きつける―。善意に付け込む、汚染された科学を暴く、サイエンス・サスペンス!東京大学大学院出身の著者が放つ、衝撃作。

あなたは、真実を知る覚悟はありますか?

というような 出版社の内容紹介なのですが 要するに 巷にはびこる ニセ科学をテーマにした小説です。
小説で 偽名になってはいますが その商品が簡単に想像できるのが おもしろいというか ニセ科学商品が普及しているということなんです。
人の弱みに付け込み 善意に付け込み イワシの頭のごとく 信じる者は救われる みたいなことで 高価な商品を売りつけている業界が多いこと 多いこと・・・
がんが治る 美容にいい ○○病が改善される・・・藁をもすがる 人たちの心にうまく入り込んでいきます。
科学汚染 と同じですね。
放射能が消える 水が浄化される・・・ああ〜これは ○○菌のことだって すぐわかります。
美容○○棒だの ○○水だの すぐ 商品名が浮かぶのが 怖い・・・・

神社のお守りのごとく 信じれば力強い味方になるってこともあるし 
プラセボ効果というのもあるし
騙されやすい人もいるし 
暗示みたいなこともあるし
信じる信じないは その人の自由だし とやかく言うことではありませんが
弱みに付け込み 高価格で売りつけるのは ちょっと許せない。
信じて亡くなった人もいるから 困るのです。

血流がよくなるという 磁気○○ですが
血液中の赤血球にヘモグロビンが含まれていて、そのヘモグロビンは鉄を含んでいるから磁力に反応するということなんでしょうが 血液成分はイオン化されていて そういうことにはなりません。
もし、血液が磁石に影響されるとしたら、赤血球が磁力によって引きつけられて血管壁にくっ付いてしまって脳梗塞にでもなりそうですし MRI検査の時は どうなるんでしょーーー想像するだけで 笑えます。
実は様々な研究によって血液は磁力に影響を受けないという結果もでています。
でも おまじないのように スポーツ選手などは ネックレスしていますよね。
あれはまさに おまじないの域か スポンサー関係でしょうね。

私の知人に ニセ科学を信じて 奥さんががんになったとき 積極的治療を受けさせず 自分が心酔する
○○水と ○○ヘルツという電磁波を電話で送って 治すということを信じ切って 亡くなってしまいました。
初期がんですぐ 手術すれば よくなったと思います。
電話は1回 2万円とかで・・・
冷静に考えれば そんな馬鹿な事。。。って気が付くはずなのですが もう心から 信じている人には 何を言ってもダメなようです。
電話線で 電磁波送れるなら 世の中大変なことになりますよねーーー
しかも それが 治療だなんて・・・・それやっているの 医師免許もったひとです。

目に見えないもの 測定できないものを いいことに あたかも真実のように 広めるのは
コンタミですよ。
まっとうな 科学が汚染され 否定されてしまいます。

この本は 信じたくない真実とともに 「理性」と「感情」のジレンマをも描いています。
人の心って 弱くてもろいものですね・・・・

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2018年02月09日

しあわせの黄色いバス

しあわせの黄色いバス という本を読んだ。
黄色いバス と言えば はとバス。
そのとおり はとバスが舞台の 本でした。
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タイトル   しあわせの黄色いバス 
東京バスガール物語
著者    あべ美佳/著 
出版者  東京 PHP研究所
出版年  2018.1

内容(「BOOK」データベースより)
初添乗に臨む新人バスガイドの美織。しかしアナウンスは拙く、失敗してばかり。そんな彼女を見かねて、助け船を出したのは、一人の女性客で…(「東京のバスガール」)、国際結婚した若い妻の不機嫌に右往左往する夫(「嫁に来ないか」)、共同経営者と訣別した女性の携帯に届いた音楽に込められたメッセージとは?(「なごり雪」)など、一台のバスに乗り合わせた人々の人生模様を、昭和の名曲とともに綴る傑作短篇集。


著者が 実際 「懐かしの昭和浪漫紀行」に体験乗車したそうです。
楽しそうだなあ・・・

東京駅丸の内南口 〜  靖国神社 (参拝)   遊就館 (神職の案内つきで見学)  〜二重橋前ー楠公レストハウス (江戸エコ行楽重)〜  東京タワー・大展望台  〜 水上バス 日の出桟橋 お台場往復〜東京駅丸の内南口 

こんな ツアーでした。
はとバスに乗り合わせた乗客たちの物語で、1話ずつ読み切りですが 連作形式。
どこかで 誰かとつながります。


新米バスガールを 助けてくれた 70代のご婦人の みごとな 「東京のバスガール」の歌と 解説。
実は 元バスガールさんでした。
一人で 参加した 訳アリ女性や 定年後の男性や 関西のおばちゃんたち。
娘のような 外国人とペアの 二人連れ。
見知らぬ人たちが 乗り合わせたバスは それぞれの 思いを乗せて 走ります。
乗り合わせたお客たちの人生模様を、昭和歌謡と共に綴る、明日の元気が出てくる人情物語です。

はとバス。
このツアーの舞台となる場所は 全部 行ったことのある場所ですが
なぜか 新鮮味がありました。
そして 歌う 昭和歌謡も なつかしくて 口ずさみたくなりました。
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はとバス また乗ってみたいです。

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2018年01月24日

妻たちの2.26事件

東京の大雪というと 2.26事件を思い起こす人もいるのではなかろうか・・
もちろん 実際には知らない事件で あくまでも伝聞や歴史の知識でしかない。

2・26事件とは 1936年(昭和11年)2月26日から2月29日にかけて、皇道派の影響を受けた陸軍青年将校らが1,483名の下士官兵を率いて起こした日本のクーデター未遂事件である。

何度か 事件については 本などで読みました。
高橋是清さんが 殺されたのもこの事件。
青年将校や 殺された時の 内閣の人などのことは 本になったりドラマになったりで 知られています。
しかし・・
その陰にいた 犯罪者となり処刑された 人たちの妻の話は語られませんでした。
今回 新装版ではありますが そんな妻たちの 本を読みました。
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タイトル   妻たちの二・二六事件
著者     澤地久枝/著 サワチ,ヒサエ   改版 新装版
出版者   東京 中央公論新社 文庫
出版年   2017.12

内容(「BOOK」データベースより)
二・二六事件で“至誠”に殉じた熱血の青年将校たち。遺された妻たちは事件後、どのような人生を歩んでいったのか。困難な取材をねばり強く重ね、文字通り足で歩いて検証した、もう一つの二・二六事件。衝撃と感動を呼ぶ、ノンフィクションの金字塔。

これは 1975/2/10 発売の本の 新装版です。
ノンフィクション作家としての澤地久枝の処女作。発表当時、非常な衝撃と感動を呼んだ作品。

二・二六事件蹶起将校の残された妻、家族を女性目線で 追ったルポタージュ。
当時は あきらかな 男尊女卑の時代。
妻は 黙って夫に 従うのがあたりまえ。
決起は 妻にも 知らされることなく 行われ 事件後 はじめて 夫がかかわっていたことを知った妻たちの その後の人生です。

青年将校たちには 新婚 半月という人もいたし まだ何か月かの結婚生活 おなかに子供のいた人も いました。
二・二六事件蹶起将校が「叛乱軍」です。
軍歴もも階級もみな 取り消され 残された 妻には 恩給もありませんでした。

若い妻たちは 反乱者の妻 という烙印をおされ 世間の目を避けるように 生きた人もいます。
給料も年金も 預金すらなく 困窮した人もいましょう。

この本は 女たちの長く苦しみに満ちたそれぞれの人生を記録したものです。

男の大義の 裏で 人生を狂わされ 泣いた女たちが いたということです。

事件そのものの 難しいことは わかりませんが 今まで 語られることのなかった 妻たちの苦しみを知ることができました。

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2018年01月16日

赤いオーロラの街で

SFに分類される本を読みました。
しかし これは SFというより 近未来に起こりうる 災害の物語です。
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タイトル赤いオーロラの街で 
著者  伊藤瑞彦/著 
出版者東京 早川書房(文庫)
出版年2017.12

第5回ハヤカワSFコンテスト最終候補

出版社 内容紹介
もしも太陽フレアの影響で、世界停電が起こったら?
舞台は北海道、迫真のシミュレーション小説

仕事に悩む 青年が 北海道斜里町に出張中 赤いオーロラが 空を覆う。
街中が停電。
変電所は焼け 通信網も上下水道も 使えない。
この町だけかと 思えば どうやら 世界中らしい。
インターネットも電話を使えない。
とぎれとぎれのラジオの電波を拾うと 超巨大な太陽フレアによるもので、全世界の通信・交通網もすべてストップ。完全な復旧には少なくとも数年かかるという。

東京に戻れない。飛行機も飛ばないから 旅行客は帰宅難民となっていた。
産業もSTOP.
さぁ・・どうする。

電気がある生活が当たり前の社会。
『シミュレーション小説』として 備えとして 一読の価値ありです。

解説は太陽フレア研究の第一人者で一般書「太陽 大異変 スーパーフレアが地球を襲う日」を書かれたこともある宇宙物理学者,柴田一成京大教授。
ほぼ 正しく描かれているそうです。
その日のために 備えのために 参考になるそうです。

19世紀に起きた「キャリントンフレアのような」のフレアで生じる事態を超える 想定をしなくてはいけません。
キャリントンフレアを超えるスーパーフレアが太陽で起こる確率はたったの数百年に一度の確率とさえ言われています。
千年に一度の 大地震を体験した私たちに できることは 何か・・・
便利さを求めるあまり 大切なものを失ってきたのではないでしょうか。

電気 通信 が途絶え 幸寿も稼働できない 石油も 食料も輸入できない。
大都会の 高層ビルは エレベーターが動かなければ どうしようもなくなる。
トイレも 使えない。
食糧は なくなる。
モノの値段があがりお金では買えなくなる。
それ以前に オンラインが使えなくて 預金が出せません。
生き残るのは 自給自足できるところなのか。

都会はゴーストタウン化し 田舎に 移住していく。
でも 田舎だとて 自分たちの生活を守らねばならない。
まるで 戦時中の疎開のように なってしまう。

この本は 幸いにも性善説で 都会の人を快く受け入れるという内容なのですが
はたして そうなるか・・・

人間て 善悪もまわりの環境などに左右されるし 都会から人が押し寄せてもすべて 受け入れられるか・・と
疑問に思いますね。

文明は 中世に戻る。
馬車で移動 木炭自動車。
温泉地は 疎開民であふれる。
川の水 井戸水 ・・・
畑仕事 それぞれ工夫しながら 立ち直っていきますが 人間の知恵に期待するしかないでしょうね。

 超巨大太陽フレアによる世界停電。
明日訪れるかもしれない天災を この本で体験してみるのもいいかもしれません。
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posted by うめのはな at 17:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書

2017年12月20日

ヨコハマメリー

少し前に ある本を読んだ。
小説ではなくて ドギュメンタリー本。
この本は映画をつくるため 取材したというような 内容。
その表紙の衝撃に すぐは受け入れられなかった・・・
ようやく 私の記憶に残しておこうという気になりました。
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ヨコハマメリー  :かつて白化粧の老娼婦がいた
中村高寛 (著)
出版社: 河出書房新社 (2017/8/28)

内容(「BOOK」データベースより)
歴史の中に埋もれていた幕末以来の“娼婦たち”を掘り起こし、一方で“メリーさん”の周辺に生きる人々の人生を見つめた渾身の実録!時代とともに“ヨコハマ”の町が変遷していく姿を背景に、謎めいた“ハマのメリーさん”の鮮烈な全貌を描くドキュメント!

末尾に、ほぼ10年前に原稿は完成していたが、自身の意思でお蔵入りにしていたこと、それを今、出版した理由が書かれています。


表紙の写真。ほぼ生涯娼婦だった高齢のメリーさんの姿に衝撃を受けました。
白塗りの顔。白いドレス。
娼婦として横浜の街角に立つ メリーさんの姿は 特異だが 貴賓があり 凛とした貴族のような姿だった。
施しは受けず ホームレス状態だった メリーさんが 忽然と横浜の街から消えた・・・

メリーさんは 何ものだったのか?
白いマネキンを見た ・・人形か?
そんな 目撃者はたくさんいたが メリーさんは生身の人間として実在しました。

自らは何も語らず 1960年頃から1995年まで、真っ白なドレスに真っ白な化粧で、横浜、関内・馬車道・伊勢佐木町界隈に出没していた老婆。もちろん 若いころもあったわけですが 話題にのぼりはじめたのは、老いた80年代頃から。 

戦後 占領下にあった日本。
多くの娼婦たちがいた。
メリーさんは 高級将校のみを相手にする、プライドの高い娼婦だったらしい。
そして 帰国した一人のアメリカ人将校を 横浜の街で生涯待っていたとか・・・

移り行く横浜の街と メリーさんの生涯を 関係者の証言や 写真をもとに書かれたドギュメンタリーです。
それは 重く心に響くものでした。

横浜は 外国人の住んだ街。唐人お吉の噂高いヨコハマ。
幕末の 異人町から 戦後の占領下まで・・
そこには たくさんの娼婦たちがいた・・・

“ハマのメリーさん”
生まれ故郷に戻った メリーさんの最後が おだやかでよかった・・・・

何も語らない メリーさんには 何も聞かない。
そんな ドギュメンタリー。
横浜に生きた メリーさんと メリーさんを温かく見守り続けていた人たちの 人生が語られていた。

映画になって 公開されているそうです。
心に残る 1冊でした。


メリーさん(本名非公開、1921年- 2005年1月17日)
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posted by うめのはな at 09:19| Comment(0) | 読書

2017年10月11日

ストーカー

時々 ストーカー殺人などという 悲惨なニュースがあります。
人間の 執着心というか 嫉妬というか 思い込みは 怖いです。
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タイトル   消えない月 
著者   畑野智美/著
出版者東京 新潮社
出版年2017.9

内容(「BOOK」データベースより)
出版社に勤務する松原とマッサージ師のさくら、二人は、付き合いはじめ、やがて別れる。それで終わりのはずだった。婚約までした男と女の関係は、はじめから狂っていたのかもしれない。加害者と被害者、ふたつの視点から「ストーカー」に斬り込んだ、残酷にして無垢な衝撃作!!

こんな本 読みました。
ストーカー殺人の本。

内容は マッサージの客に気に入られ いい感じの人なので 付き合い始めたとたん 束縛 言葉の暴力 嫉妬 思い込みに気が付き 別れようとするが 意思の弱い彼女は はっきり 言えない。
男は 自信過剰で すべて相手が悪い と・・・自分は 悪くない。
腹いせに 彼女の職場の悪口や 内情をネットで広げる。
彼女は職場をやめるのだが
逃げても 逃げても追いかける・・・そして 最後には。。。

というような お話です。

この 男は 自分は悪くない。
相手が 悪い。
自分の魅力や 能力をわかってくれない。
わかってくれないのが 悪い。
わかってもらいたいから 追いかける。
甘やかされて、人の顔色ばかり窺ってちやほやされて 育ってきた。
おもうように 仕事ができないのも
会社が悪い。上司が悪い。
自分の能力の評価ができないからだ。
約束を守らなくても 自分がわるいわけではなく 都合があったからだけ。
まわりが バカにみえて
だから 自分をまっとうに評価できないだけだ。
彼女もきっと そうなんだ・・・・

これはもう 思い込み 自信過剰 精神的におかしい男でしかない。

こういう人いますね〜
自分で悪いところ治して 協調して 改善しようとしない人。
会社や職場 やめても
自分がわるいわけではなく まわりが 悪い。
あげくのはて やめたとたん
相手の 内情や悪口をいいふらす。
ほら・・・
最近 離党した人。

離党したなら 信念があってのこと。それは それで まっとうでしょう。
やめたあとで マスコミやネットで中傷記事をまき散らすのは 非礼だし 人間としてどうかと思う。
そりゃぁ〜
会社やめて 愚痴る人 たくさんいます。
でもそれは 居酒屋や親しい人のまえで 会社や上司の 悪口いって うっぷんをはらすくらいでしょう。

おまけに 未練たらたら 気になるようで 相手のことブログ書いたりして・・・
まるで ストーカー。。。。

ストーカーというのは 自己中か 人としての何かが欠落しているのだと思います。
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posted by うめのはな at 09:02| Comment(0) | 読書

2017年09月20日

移植医たち

今でこそ 臓器移植ということばが 普通に使われていて ドナーカードなるものも 保険証の裏についています。
日本での臓器移植が どんな風にして行われるようになったのか・・・
日本人というのは死生観が 独特で なかなか 人間の死にたいする考え方が 厳しいところがあって 難しいのです。
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移植医たち
著者    谷村志穂/著
出版者東京 新潮社
出版年2017.8

内容(「BOOK」データベースより)
「情熱、野心、そして愛―すべてを賭けて、命をつなげ。1985年、まだ実験的段階にあった臓器移植。最先端の医療を学ぶため渡米した3人の日本人医師を待ち受けていたのは、血の滲むような努力も崇高な理想をも打ち砕く、シビアな命の現場だった。苦悩し、葛藤しながらも、やがて彼らは日本初となる移植専門外科を立ち上げるが…。命を救うための最終手段である臓器移植。限界に挑む医師たちを支える想いとは。命と向き合い、生きていくことの意味を問う傑作長編。」

日本初の心臓移植後 タブー視されてきた 臓器移植。
アメリカで学ぶ 日本人医師たちの 熾烈な戦い。
アメリカでは 普通にうけいれられる 脳死も日本では 受け入れられない。
アメリカまで 大金を集め 移植を受けに来る 日本人たち。
臓器移植法案をきっかけに 帰国した 医師たちを 待ち受けていたのは
白い巨塔 といわれる 大学病院のシステム。
とにかく アメリカ式は なにもかも 異端視。受け入れられない。
バッシング マスコミ攻撃 嫉妬 告発・・・
そんな なか 命を救いたいと 頑張る医師たち。

そんな 内容です。

さて 移植ねぇ・・・・
ドナーになるかって?
ナイショ。。。。
日本人って なんか わりきれないところあるんですよね〜
死んだ人の身体にメスをいれるってね。
まして まだ動いている心臓を 脳死だからといわれて 諦めきれるか。。。
難しいなぁ〜
などと 思いました。
勇気ある人には 感謝 ですね。
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posted by うめのはな at 16:46| Comment(2) | 読書

2017年09月13日

埋もれた江戸

江戸時代 大名屋敷があったところは 再開発の時の 埋蔵文化財調査をしなければなりません。
加賀前田藩があった 東大は 赤門が有名ですが 屋敷跡ということで いろいろな遺構が出ています。

江戸時代、東京大学本郷キャンパス(東京都文京区)には、加賀藩やその支藩である富山藩や大聖寺藩など多くの大名屋敷がありました。
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タイトル   埋もれた江戸
東大の地下の大名屋敷
著者    藤本強/著 
出版者  東京 吉川弘文館
出版年  2017.9
形態事項   313p 19cm
シリーズ名   読みなおす日本史 

内容(「BOOK」データベースより)
東京大学の改築工事の際に、加賀大聖寺藩の上屋敷跡が検出された。何層にも重なる遺構と大量の出土遺物から、焼失・再建の変遷や食器などの時代的推移が判明。近世史を塗り替える成果を、調査の臨場感と併せ紹介する。

東京大学の地下から大聖寺藩の江戸上屋敷の遺構があり 調査を進めると 古九谷 など遺物のの宝庫であった。
陶磁器が語る消費と流通が想像されます。
地下式土坑も残っていたし 木樋や 排水施設も 地下室もみつかった。
池の底から 将軍の「御成」と饗宴の跡があったし その規模の大きさもわかってきました。
しかし 箸や折敷 大量の かわらけ から 数千人〜9000人ほどの 宴だったとわかっているそうですが 大量の食材はどうして調達し どうやって 調理していたのか その費用も 準備も 興味深いです。
「御成」も 「参勤交代」も 大名の力をそぐための 儀式だったのでしょうか・・

杭のあとから 計られる江戸時代の基準尺度。
京間・江戸間・越前間の尺度等 次々と貴重な遺構が出てきました。
しかし 病院建設という 時間との戦いで そのまま埋め戻せという 意見もあったりしました。

何層にもあった遺構。
度重なる 江戸の火災で 燃えたものを埋め立ててしまったらしいです。
掘ってみれば 階段があり 地下室があったり それはもう 江戸を知るには 大切な遺構なのです。
江戸時代というのは すごい時代だったと わかります。
300年にわたる 初期から〜末期の江戸の文化を知ることができ とても 面白い本でした。
少し 専門的で 難しい部分も多々ありましたが それは 他の知識で 補うことができます。
今まで 東大博物館など そして 東大構内をじっくり見学していますから ああ・・・これはあそこか、とか 地理的なことは 解決できましたし 江戸の文化財は いろいろ 見てきましたので 本だけでも 想像がつきました。

江戸間と越前間の 比較も興味深かったです。
加賀藩では当初
越前間(1間6尺3寸≒1.91メートル)を使っていたと・・・
その後の八百屋お七の火災後の建て替えでは江戸間が使われたそうです。
少なくとも 17世紀末期からは 江戸間が 基準尺度になったと思われると書かれていました。

京間は一間が6尺5寸、江戸間あるいは田舎間が6尺です。6尺3寸の越前間あるいは中京間もあります。

現在は団地サイズなんていうのもあって 田舎の6畳間と 都会の6畳間では 広さが見た目でわかるほど違いますね〜
江戸間は 狭い・・・・。
これは 福井の家と比較しても すぐわかります。

文化財や 遺構が好きで あちこち 巡りましたが 歴史散歩も面白いです。

昔を知ることは 今を知る ことにも繋がります。
こういう本もなかなか いいものです。
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posted by うめのはな at 10:07| Comment(0) | 読書

2017年09月06日

山登り

山の本を読んだ。
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SOLO
著者  笹本稜平/著 
出版者東京 祥伝社
出版年2017.8

「孤高のクライマー・奈良原和志。
アルピニズムの極北を目指し、ヒマラヤ屈指のビッグウォール、
ローツェ南壁に挑む! 」
小説です。
たった一人で 8000mの山に挑戦する 一人の日本人の話。

ネパールの 商業登山の様子 や どんなふうにして 頂上を目指すのかが よくわかりました。
ベースキャンプをつくり そこから 登るというような基本的なことも含めて なかなか興味深かったです。

もう 今は山登りはしませんが 昔は お散歩程度の山登りしました。

立山・雄山 これは3003m。(頂上の神社にお参り)
乗鞍岳 3026m(夏でも雪渓で ヒンヤリ)
箱根 明神ヶ岳 1169m(笹のブッシュを漕いで 行きました)
三つ峠 1785m(ここからの富士山は きれいです)
丹沢・大山 1252m(低いけど 険しい山)
那須 茶臼山 1915m(何度も登りました)
その他 もろもろ 蔵王だ筑波山だ 高尾山だの ハイキング程度の山。

やはり 立山が一番 きつかったかもね。。。。
頂上付近は ほとんどはいつくばってでした。
ああ・・・大山も意外と 大変な箇所あったように思います。

よく 登ったなぁ〜って 思いますが そのころは 登ることが目的でしたので 達成感を味わうためだけだったでしょうね。
本格的な登山はしたことがないし したいとも思いませんでした。
どんな 簡単な山でも 水 食料 防寒具など それぞれリュックにいれて 備えありで 登りました。

この頃 サンダルで 半袖で ちょいとそこまで・・って 登ったりする人がいるって 報道でありましたけど
甘く見るなよ〜〜って 感じです。

今は もう 階段のぼるのさえ 坂道あるくのさえ いや!!
です。
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posted by うめのはな at 14:49| Comment(2) | 読書

2017年08月26日

ニュータウンクロニクル

昨日 ニュータウンのことを書きました。
最近 「ニュータウンクロニクル」という本を読みました。
今日は 昨日の続きのような 本 の話です。
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タイトルニュータウンクロニクル 
著者 中澤日菜子/著 ナカザワ,ヒナコ
出版者東京 光文社
出版年2017.7
(出版社 内容紹介)
「 中澤日菜子氏の最新作、『ニュータウンクロニクル』は、1970年代初頭に造成された〈若葉ニュータウン〉を舞台にした、文字通りの年代記。一章「わが丘 1971」から終章「新しい町 2021」まで、高度成長やバブル、東日本大震災を経て東京オリンピック後に至る50年史を、10年ごと全六章に切り取ってゆく。」

これ ずばり 多摩ニュータウンの話です。もちろん 小説です。
1969年東京生まれの中澤氏は15歳まで八王子の団地 高1からは多摩ニュータウンで育ったそうです。

郊外に開発された巨大な人工の町。新住民と 旧住民の対立。
考え方の相違など を新住民の視点で見ていきます。
50年という長い スパンで10年ごとの NTの変化を描いています。

高度成長期。住まいを求めて 希望にあふれニュータウンにやってきた新住民たち。
当然そこには 古くから住んでいた旧住民たちが山を売り切り開いた土地でした。
売った土地で 成金になった人たちもいれば そうじゃない人もいる。
しがらみ 慣習 なれ合いを嫌う新住民との対立。
何かを提案しても ことごく 否定されて 溝はますます深まる。

私が住んでいたところも ニュータウン側に駅がなくて 高い跨線橋をぐるっとまわらないと駅に行けませんでした。
駅利用のほとんどが 新住民でトンネルをつくるか 橋上駅にするか はたまた改札口をニュータウン側にする という提案を何度もしますが聞き入れてはもらえませんでした。
「旧住民は利用しないから 困っていない」という理由です。

みなが高齢者になり 上り下りも不自由になった 近年 ニュータウンができて30年ほどたって やっとエレベーターが設置されたそうです。
そんなもんです。他にも多々意見の相違がありました。

10年ごとに描いていくと 子供たちは成長し不便な町から出ていく。
若いときは体力のあった 夫たちも長時間通勤で寝るだけの家に愛着はわかない。
買い物は 通勤帰りに都心ですます。
旧住民経営の商店街は といえば 昔のままで変化を好まない。
新住民をあてにして 開いた商店街もすたれていく。
そして空き店舗・・・・。
それでも 時がたつにつれ ここを ふるさとにしていこうという 新住民たちも出てくる。

そんな どこのニュータウンにもあるようなお話でした。
ニュータウンも今や オールドタウンになって 再生の時期ですね。
でもかわらないのは 人 かも。
いつまでたっても 新住民 という言葉は消えません。
そこから 治さなきゃ 町一体となって再生などできません。
日本独特の 問題なのかも。

マンモス団地にマンモス学校。
通勤ラッシュ。
それが 今や閑散とした 町に・・・・
ニュータウンってたいてい 遠くにつくられたものだから なかなか 若い人が住み付かないです。
最近の若い人は 職住近接を好むそうです。
このごろ 大災害もあるし 何があるかわからないし できるだけ 職場と家族が近いほうがいいなーーなど 思っています。

昔のお父さんは 通勤2時間も平気で 家族のために頑張りました。
定年になるころには子供たちはみな出て行ってしまって
年よりだけが残る ニュータウンになっているのが現状でしょう。

なんかこの本読んで 自分のニュータウンでのこと思い出してしまいました。
うん うんと うなずくことおおいにありました。
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posted by うめのはな at 09:24| Comment(0) | 読書

2017年07月24日

明治ガールズ

世界文化遺産の富岡製糸場は 最近見学者も減ってしまったそうですが 赤レンガのとても素敵な建物だそうです。
工場だから 中はがらんどうなんでしょうが・・・
その製糸工場ができた明治初期の 工女の話を描いた本を読みました。
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タイトル明治ガールズ
富岡製糸場で青春を
著者藤井清美/著
出版者東京 KADOKAWA
出版年2017.6

製糸工場 工女というと ああ野麦峠 の悲惨な話を思い出しますが これはそういう話ではありません。

内容紹介
「わたし、富岡製糸場に参ろうと思います」時代を動かした、少女達の物語!
明治6年。
松代藩の中級武士だった横田家の娘・英は、持ち込まれた縁談に困惑していた。
密かに胸にあるのは、幼馴染みで使用人の息子、幸次郎。けれど、身分違いの恋など許されない……。
一方、区長を務める英の父もまた、悩んでいた。
富岡にできるというフランス式の最新の製糸場に、区から工女を出さねばならないのに、誰も協力してくれない。
父の窮地が家族の話題にのぼったとき、縁談を断ろうとしていた英は、つい勢いで言ってしまう。
「わたし、富岡製糸場に参ろうと思います」


明治6年。藩制がなくなり 大名たちは貧しくなった。
縁談がいやで逃げ出そうというのも理由のひとつだけれど 何年かのち 松代にも製糸場を造ろうという計画があり そのために 技術を覚えてこなけえばならない という理由もあった。
ひどいことをされるのではないか 売られるのではないかと いやがって誰も行こうとはしなかった。
横田英は 区長の娘として名乗りを上げると 他の娘たちも名乗りを上げた。

はじめて見る 近代工場のすばらしさ に驚き 全国から集められた少女たちと 競い合い 寮生活。
きちんと 休みがもらえ 時間が決められた職場 給金も仕事を覚えていけばあがっていく仕組み。待遇もいい。

しかし
明治になっても 長州。
そして 大名の娘。御姫様。
身分の差。

あとから来た 長州の人たちは優遇される。
「私たち 長州です!」
その言葉が 幅を利かせていた。
しかし 近代化された 工場では きちんと声をあげ 民主的に その抗議も通った。

長州が なんだ!
大名がなんだ!
働くものはみな 同じ。

ま・・・
今も 長州です!
って のは あるでしょうけどねーーーー

だからどうってことないですが・・・・

ああ・・
とにかく なかなかいいお話でした。
身分の差をこえた恋と 故郷のために働く と どちらを選ぶのか・・
英の決断は・・・
明治の初め1年半後 16名の少女たちは松代に帰り製糸の 技術を教えたということです。

日本初の器械化された官営製糸場、富岡製糸場で伝習工女となり、その後長野で日本初の民営器械化製糸場の指導員となった女性が この横田英(和田英)さんです。
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2017年07月18日

声なき叫び

世の中には 理不尽なことが多いものです。
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タイトル声なき叫び 
著者小杉健治/著
出版者東京 双葉社
出版年2017.6

出版社による内容紹介
「自転車で蛇行運転をしていた青年が、警察官に捕まり、取り押さえられているときに死亡した。
警察官の暴行を目撃した複数の人間がいるにもかかわらず、県警は正当な職務だと主張するのだった。
青年の父親の依頼で水木弁護士が動いたのだが……。」

こんな本を読みました。
小説ですが 内容を読むと 佐賀の知的障害者身柄確保死亡事件を モデルにしているのではないかと・・・

青年は パトカーに寄られ 拡声器で「止まりなさい」と言われ 驚いて 転倒。
歩道に逃れようとしたところを 警官に取り押さえられ 奇声をあげ あばれる。
警官は 覚せい剤でもやっているのではないかと リュックを調べようとするが 青年は抵抗。
数人で 手錠をかけたうえ 足で蹴る なぐるの 暴行。
そして ぐったりした青年に気が付く。
救急車で 運ばれるが 死亡。
その様子を 複数の目撃者が 最後まで見ていた・・・

警察官たちは 青年が知的障害者とは 気が付いていなかった。
大声でパニックに陥っただけだったのだが 薬物使用を疑った。

調べると 押さえこんだのは2人。殴ってもいないし 手錠もしなかった。
保護しただけと 言い訳します。実際は5人。足でみな 蹴っていたのが目撃されている。

青年の 体はあざだらけで 手錠の後もあった。
死因は 心不全。もともと心臓が悪かったのだろうと ・・

納得できない 親は訴えを起こそうと するが あれほど 協力的だった 複数の目撃者が 次々と 話を拒み 目撃証言を変えてしまう。

警察からの圧力。
○○を見逃す代わり 証言をするな・・・
商売上の問題
結婚の約束
脱税
いろいろ 調査され 圧力をかけられ みな 証言をひるがえす・・・

あったことも なかったことになり 正当な行為にすり替わってしまった。
そんな 話です。
佐賀の事件も 無罪でしたね〜

忖度もねつ造も 偽証もなんでもありの 国家権力です。
こんなことが
まかり通るなんて 怖い世の中になったものです。

街を歩くときは 気をつけなきゃ。

ハサミ ナイフ 持たないように。大工道具 裁縫道具もだめです。
そのうち ロープも ひもも ガムテープも 持ち歩けなくなるかもね。
職質受けられないよう こざっぱりした服を来て 大きなリュックは背負わず うろうろせずに 歩こう・・・・
電車に乗るとき 両手をあげていようね。
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2017年06月02日

ホライズン

駐在員の家族として 海外に住むっていいなぁ〜なんて 思ったこともありました。
今回 この本を読んで ちょっと考え方を変えました。
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タイトル   ホライズン
著者  小島慶子
出版者  東京 文藝春秋
出版年  2017.4

海外に職を得た夫とともに 南半球の国に移り住んだ 女性が そこで子供を産み生活していく様子を描いたものです。
同じ町には 会社の駐在員の家族として 滞在している人 領事館の人たちもいて 日本人会ののような集まりがあります。
日本人達のコミュニティには、夫の職業や住む場所によって暗黙のヒエラルキーが築かれていた。
格差というか夫の職業による身分の差 もちろん領事館の妻がNo1であるのはまちがいないし 領事館員の妻たちがその御取りまきであるのも変わりない。

現地で働くといっても 数年で他に行く ひとたちとは少し違うのに 他に知り合いもいないことから 日本人会の仲間になり いろいろな葛藤を持つことになります。
主人公である 彼女は 要領が悪く 短大出というだけで さげすまれています。
“異国に住む日本人”という共通項を持つ集団の中にあって居場所をなくしています。
彼女は 駐在員の妻たちの 序列や 嫉妬 絶え間ない噂話や同調圧力に煩わしさや息苦しさを感じてしまいます。
崩れかけていた 仲間関係は ある事件をきっかけに崩壊していきます。
日本に戻らなくてはいけなくなった人 他国へ転勤命令が出た人 夫のレストランが失敗してしまった人。
出会いと 別れがはじまります。
孤独と自立、家族と友情・・・・異国で生きる難しさを 感じます。
そんななかで すこしずつ強くなっていく 主人公の姿が見られます。

こんな 風な内容です。

一見 華やかそうな駐在員の暮らし。海外でも 序列 格差があって 大変かなぁ〜と。
これは 社宅なんかでもそうなんでしょうね〜
上司と同じ 社宅に住めば 自然と格差が生まれ 子供にも何らかの影響がありそうです。
家賃安くていいなぁ〜だけじゃ すまない 様々な葛藤もありそうで 私はいやだな〜〜〜

うちの近くに 官舎があるのですが・・・草むしりや 掃除などがあって 大変そうです。。。
奥様達の 立ち話も絶えないようで・・・・
きっと 見えない何かがあるのでしょうね〜
どこに住んでもわずらわしいのは 人間関係なのかもね。
などと 思いました。
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2017年05月23日

ときどき旅に出るカフェ

ちょっと めずらしいカフェの本を読みました。
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ときどき旅に出るカフェ 
著者近藤史恵/著 
出版者東京 双葉社
出版年2017.4
形態事項273p 20cm

タイトルだけでは どんな内容なのかわからなくて 移動カフェの話かな・・と思っていました。
ところが。。。。

お局的存在になりつつある OLさんが 近所でみつけた カフェは かって 半年ほどでやめた同僚が開いた店でした。
こんな ことからはじまる 連作短編集。
店主が旅に出るので、「ときどき旅に出るカフェ」という題名。
海外の珍しいメニューを提供するカフェ・ルーズ。
とても居心地がよく 仕事で疲れたとき 立ち寄るお店になりました。
・・と そこまでは 珍しい話でもないのですが 
海外に旅に出て、おいしいスイーツを見つけてきて それを再現し メニューにするので 聞いたこともないようなお菓子の名まえが出てきて しかも また 美味しそうに描かれていて 食べたくなること間違いないという内容です。

話もまた 女性の生き方 考え方が 描かれているのでなるほど・・と思うところ ありの内容でした。
日常の 小さな事件を解決していくのも面白いです。
店主の 円さんの 秘密も描かれ解決していくという ミステリアスな話もあります。

ここに出てくるスィーツは 海外のものが多く 名前もおぼえきれないですが 一度くらい食べてみたいと思うものばかりです。こんなカフェがあったら 癒されに行きたいです。
「いろんな国のスイーツから自分が何者にも縛られず、自由に生きていけることを知った。」
という主人公の 言葉が よかったです。
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posted by うめのはな at 08:56| Comment(0) | 読書

2017年05月10日

味 秋山徳蔵 著

以前 放映された 天皇の料理番 というドラマが面白くて見ていましたが 今回 その 秋山徳蔵さんが 書いた「味」という本を読みました。
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天皇の料理番が語る昭和
著者秋山徳蔵/著 
版改版 出版年2015.1
出版者東京 中央公論新社

天皇の料理番 のドラマもそれは 面白かったし 秋山徳蔵さんが どんな人物なのかもよくわかったのですが 今回は ご本人の著書です。
著者の秋山徳三(1888年8/30〜1974年7/14)は、天皇の料理番として有名な方でした。
紹介文には こう書いてあります。
「半世紀以上にわたって昭和天皇の台所を預かり、日常の食事と宮中饗宴の料理を司った初代主厨長の一代記。若き日のフランス修業時代、宮内省大膳寮で学んだ天皇の嗜好、宮中のしきたり、また外遊に同行した際の体験などを語る。日本の西洋料理界に大きく貢献した著者の料理に対する知識と探求心が窺える、貴重な食味随筆。」

16歳で単身上京して フランスへ修行に・・・
黄色いサルと馬鹿にされても 不屈の精神で 料理を学んだかたです。
ご自分の 修行の様子も興味深いのですが 今回の内容は 天皇のご性格なども描かれていて 面白い。
大膳から 料理を運ぶ間に 冷めてしまうせいか いつも冷たいものを食されていたせいか
陛下は熱いものが苦手で、フグは危険視されていて 許可が下りず 食されたことはなかったそうです。
戦時中も 庶民と同じ 麦飯 配給で食事をとり 痩せてしまったことなど。
自家製野菜を乾燥させたり 工夫し 贅沢はされない質素な食事。天皇がそういう事情なのに 当時の軍部には豊富な食糧 缶詰があったことなども書いてありました。
華美を嫌い 国民とともに・・の天皇のお心など 知らなかったことが 満載です。
天皇の日頃の お食事はもちろんのこと晩さん会などの 料理にも触れて います。
大正天皇の御大礼延べ2千人の賜礼、満州国皇帝溥儀の話、(料理を 毒見で ぐちゃぐちゃにされたことなど)。。。

附として、完全な食事作法、全224条箇条が記されています。
うーーん。
今までの 間違いに気が付くことあり。
フォークの背に ごはん つぶして乗せるって 誰が考えたのでしょうかね?

原書はおそらく 昭和時代に書かれていると思いますが 西洋料理の礎を作ったかたで現在にも 学ぶ点がたくさんありました。
ある意味 ドラマより この本のほうが 面白かったです。
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posted by うめのはな at 06:00| Comment(0) | 読書

2017年03月18日

わたつみ

綿津見 と書いて わたつみ というそうな・・・
「綿津見(わたつみ・わだつみ)神は、伊邪那岐(イザナギ)命が、妻の伊邪那美(イザナミ)命に追われて黄泉国から現世へ逃げ戻った。そして 死の国の穢(ケガレ)を祓うため禊(ミソギ)をしたとき海の中で生まれた 三神の総称であり 海を統括し守護する神である。」日本神話の海の神である。
綿津見神社・海神社 は 全国各地にある。

関西の日本海に面した小さな町に東京からリターンした女と そこに住む男女を描いた 小説「わたつみ」を読みました。
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タイトルわたつみ
著者花房観音/著
出版者東京 中央公論新社
出版年2017.2

田舎町で優秀と言われ 東京の大学を出た 女が 男にだまされ 借金を背負い 親に清算してもらい 故郷に帰ってきた。
田舎町では仕事もなく 学歴があろうがなかろうが 独身であろうが既婚者であろうが かまぼこ工場で働くしか仕事がない。
かまぼこ工場では 女性が多く 好奇の目と嫉妬がうずまく世界。
帰郷理由を あばかれたり 嫌味を言われり・・・
噂ばなしが絶えない 狭い世界。
映画監督だったという ふれられたくない 過去があばかれていく。
小さな町の 娯楽もない街では 何もかもが噂ばなし。
そこには 元配偶者との情事、ダブル不倫、出会い系サイトでの遊び―など 人には知られたくない女たちの実態があった。
少しのことでも 誰かに目撃され 嫉妬され 密告される。

1年ほど 誰にもかかわらず 暮らしてきたが 見合いをすることになる。
元同級生との見合いは いい話だった。
子供を産んで 親のそばにいて 老後の面倒を見て。。。そんな人生もある。

だけど はたして ここで 一生を終えていいのだろうか・・・
自分にはまだ やりたいことがあったではないか・・・
息の詰まる 毎日で ある日 過去を振り返ってしまう。

平穏な結婚をして 噂話で一日をすごし 嫉妬や嫌がらせに耐え 家族のためと自分を殺して 人生を終えるのがいいのだろうか・・
東京から 田舎暮らしにあこがれ オーガニックのカフェを出して 失敗した夫婦もいる。
離婚し 夫は東京に逃げ帰った。
そんなとき 東京の仲間から もう一度戻ってこいという話があった。

「東京に帰りたい!」

それが 結論だった・・・

痛いほど わかるなぁ〜その気持ち。

田舎町で暮らす 女たちを描いた小説です。
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posted by うめのはな at 09:03| Comment(0) | 読書

2017年03月09日

ついに。来た?

群ようこさんの本は女性の人生に寄り添っったものが多いのですが 今回は 考えさせられる内容でした。
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ついに、来た?   群ようこ/著 
東京 幻冬舎  2017.2

「覚悟はしていた。つもりだけど。
働いたり、結婚したり、出産したり、離婚したり……、
バタバタと歳を重ねているうちに、
気づいたら、あの問題がやってきた!?
それは、待ったナシの、親たちの「老い」が!?」

「母、出戻る?」
「義父、探す?」
「母、歌う?」
「長兄、威張る?」
「母、危うし?」
「伯母たち、仲良く?」
「母、見える?」
「父、行きつ戻りつ?」
全8編の連作小説。

誰もが避けて通れない「親」たちの老い。
痴呆、介護、デイケアサービス、リハビリなどをユーモアを交えて綴ります。

やはり ついに来た!?
なんでしょうねぇ〜

老いれば 多少記憶があいまいになるし 今までできたことができなくなるし 判断能力も落ちるし・・・
それが 自分では感じられるか 感じられないかも 問題で。。。
若いころと同じように 過信してしまったりすることもあるし 周りも衰えを理解しないこともあるし・・・
はたまた都合の悪いことは覚えていないとか とぼけていたりする人もいるし。

元気で 徘徊というのが一番困り リハビリなどせず 寝たきりにしておいてくださいと頼む人もいるそうな・・・
なかなか 難しい問題です。
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2017年03月04日

雪つもりし朝

ちょうど2・26の頃 1冊の本を読みました。
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タイトル雪つもりし朝 
二・二六の人々
著者植松三十里/著 
出版者東京 KADOKAWA
出版年2017.2

当時の首相だった岡田啓介、侍従長だった鈴木貫太郎と妻のタカ、昭和天皇の実弟・秩父宮、吉田茂の娘であり湯河原で襲撃を受けた麻生和子、陸軍の歩兵として反乱軍と同じ部隊にいた本多猪四郎。五人それぞれの二・二六事件を描く小説。
日本の平和に関わった彼らの「その後」は、この「二・二六事件」につながっている。史実を題材にした連作短編集。

昭和11年2月26日 この日の軍部のクーデター。彼らはそれぞれの夜を過ごしていた・・・
日本の平和に関わった彼らの「その後」は、この「二・二六事件」につながっている。

内容

「身代わり」
義弟が身代わりになり命を落とした首相・岡田啓介は、やがて第二次大戦の終戦に尽力した。
「とどめ」
襲撃された鈴木貫太郎へのとどめを制止したのは、妻のタカだった。彼は終戦内閣の総理となる。
「夜汽車」
叛乱を起こした青年将校らが要と仰いだ秩父宮は、事件直後に弘前から夜汽車で上京した。
「富士山」
襲撃を受けながらも祖父を守った麻生和子は、父・吉田茂の講和条約を助ける存在に。
「逆襲」
何もわからず反乱軍と同じ部隊にいた本多猪四郎は、長い出兵を経て、「ゴジラ」の監督になった。

やがて 戦争に突き進んでいくのですが それぞれの その後の人生が 興味深いものでした。
岡田首相は 逃げ隠れしたということで失脚するのですが ・・・
鈴木貫太郎氏は 生きるべくして生きながらえたという感じ・・
秩父宮殿下の噂は それなりに知っていましたが 当時の苦悩がわかります。
幼いころの 麻生太郎氏も出てきて・・・
講和条約後「ママを返してください」と祖父にいう 姿が可愛かった。
陸軍の新兵だった 本多は懲罰なのか 満州に送り込まれるが 無事帰還。
ゴジラを 作った監督になる。放射能を浴びたゴジラ・・・が原爆とリンクしそうです。

日本の平和に関わった彼等のその日の姿が 目に浮かびました。
しらなかった 2.26事件が とても興味深かったです。
お薦めの1冊。
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posted by うめのはな at 07:50| Comment(0) | 読書

2017年02月17日

東京都シルバーパス

東京都シルバーパスという制度があって 70歳以上の人はこれを使うことができます。
日中のバスは このパスを使って乗り降りする人が多いです。
これは 都バス 都営地下鉄 都電 都内を走る民間バスが 無料になるパスです。もちろん 乗り降り自由 乗り継ぎ自由ですから出かけるのには無敵のパスです。
そんな シルバーパスをつかって都内を巡った 本が出たので読みました。
小説なのですが 著者は実際にバスにのって 巡ったのだろうと思います。
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タイトルバスを待つ男 
著者西村健/著
出版者東京 実業之日本社
出版年2017.2
【目次】
第一章 バスを待つ男
第二章 母子の狐
第三章 うそと裏切り
第四章 迷宮霊園
第五章 居残りサベージ
第六章 鬼のいる街
第七章 花違い
第八章 長い旅
終章

定年退職後 無趣味の元刑事が見つけたのは 東京都シルバーパスを使ってのバス旅でした。
錦糸町駅近くに住む男は 錦糸町、赤羽、池袋、北品川、青梅など東京の各地を巡ります。
昔 あった事件で 歩いた場所を訪ねたり 未解決事件を思い出したり 被害者の墓参りに行ったり・・・・
そして あちこちで不思議な出来事に出会います。
バス停で何かを待つ男、神社の狐の前掛けの意味、和菓子屋に通う謎の外国人、殺人鬼が逃げた理由、ミステリー作家の死の真相・・・平井駅前 錦糸町 門前仲町 いつも乗る都バスの路線がたくさん出てきて 親しみやすかったです。
亀戸で出会った 中学生の悩み事を解決し バス停で出会ったバスを待つ男の出来事を解決したおかげで 親しくなったりもします。
バス仲間もでき シルバーパスの恩恵を十分受け巡ります。
家で待つ 妻の知恵を拝借しながら 解決していく謎解きの面白さもあります。
大人の 散歩ミステリーです。

とても面白かったし 次はどんなところでどんな謎に出会うか楽しみでした。
バスから眺める風景も とても参考になりました。
私が 70歳になるまでこの制度が続きますように・・・・・。
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posted by うめのはな at 09:09| Comment(0) | 読書

2017年01月19日

雨利終活写真館

今日は ほんのり心あたたまる本の話。
巣鴨で遺影の撮影を専門とする雨利写真館の謎を解く。4作の短編集。
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雨利終活写真館
著者芦沢央/著 アシザワ,ヨウ
出版者東京 小学館
出版年2016.11

雨利写真館は遺影専門。
人生の終わりに 最愛の人へ最高の自分を残しておきたいという人たちが訪れます。
遺影の撮影に写真館まで足を運ぶ人々の想いを ミステリー仕立てに謎を解き明かします。

・一つ目の遺言状 
ハナの祖母の遺言状。長男には土地と建物、次女には預貯金。でも長女(母)には手紙のみ。自分だけが除外されたことに、ショックを受ける母親。

・十二年目の家族写真 
一緒に撮るのは、次男と孫息子の3人。母の死を巡り、父と息子の葛藤の日々が続いていた・・

・三つ目の遺品 
25年前に撮影された写真に写る妊婦は誰?自分は 不倫相手の子なのか?

・二枚目の遺影
末期癌を患う男性が撮った二枚の遺影写真。
モデルのように美しい娘と写った写真が妻のもとへ届いた・・

自分が悔いのないエンディングをしていくように終活写真館で遺影を撮りました。
謎解きがあって 家族の確執がほぐれていく 。
どれも 家族のハートウォーミングストーリーでした。
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posted by うめのはな at 09:18| Comment(0) | 読書