2019年11月29日

風神雷神

読書の話。

タイトル風神雷神 上 ・下
Juppiter,Aeolus
原田マハ/著 
東京 PHP研究所
出版年2019.11

内容(「BOOK」データベースより)
20××年秋、京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、マカオ博物館の学芸員、レイモンド・ウォンと名乗る男が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画、天正遣欧使節団の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてその中に書かれた「俵…屋…宗…達」の四文字だった―。織田信長への謁見、狩野永徳との出会い、宣教師ヴァリニャーノとの旅路…。天才少年絵師・俵屋宗達が、イタリア・ルネサンスを体験する!?アートに満ちた壮大な冒険物語。

読みました。
一言でいえば すごく面白い!
面白すぎて 感動するくらいでした。

誰でも知っている 「風神雷神図屏風」
謎の天才絵師 俵屋宗達。
史実と フィクションを織り交ぜて 楽しませてくれました。

奇想天外な話。

7歳の頃からその才を認められ12歳で 信長にお目通りし その場で描いたという 白い像の絵の話。
「見たこともないものを描け」と言われ 首をかけての渾身の絵が 象の絵だったという話。
これもまた 面白い発想ですが その絵は養源院の 杉戸絵「白象図」のことですね〜
そして 信長の密命を受けて ローマの街の詳細な絵を描くように言われ
天正遣欧使節団と一緒に ローマへと旅立つという なんともあったようでありえないようで
もしかして本当かも・・と思わせる 筆力で描かれていて 一気に読んでしまいました。
表向きは 印刷技術を学び 持ち帰るということでした。

当時の大家・狩野永徳と合作で「洛中洛外図屛風」の制作を命じられ 製作にかかわったという話も面白かったですが
やはり ローマへの旅が メインで 俵屋宗達少年が天真爛漫少年らしく のびのびと描かれていて ひきつけられます。

伊東マンショ、千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルティノの敬虔なクリスチャンたち。
クリスチャンでもない 宗達は なかなか受け入れてはもらえませんでしたが その天性の明るさと才能により
みなに心を開かせていきます。仮の アゴスティーノという洗礼名を受けます。

3年ほどかけてローマへ・・・。
そして教皇様にお目通り。。。
宗達はどこででも 絵を描き続けます。木炭のスケッチです。

おりしも 先日 ローマ教皇が来日しておられたので 何かの縁と思って 読みました。

西洋絵画を見たときの 驚き。その写実性にすぐれた 絵画技法。
当時の日本の平面的な絵とは 違う技法に 驚いたという話から
バロックの巨匠、カラバッジョ少年との出会いまで 書かれていて
フィクション乍ら それはもう具体的で 知識がなければ史実と信じてしまいそうになります。

西洋の 雷神(ユピテル)と風神(アイオロス)の対比も面白かったです。

その生涯の詳細がわからないという 俵屋宗達。
もしかしたら この本のような事実があったのかもしれないと 思わせます。
なぜなら 
少年使節団には アグスチーノ (印刷技術習得要員、日本人少年)が 一緒だったという事実があります。
その日本人少年の詳細は不明とのことですから おそらくこの少年を 宗達に置き換えて書かれたものなのでしょうね。

フィクションでありながら 想像力でタイムスリップ。
辛い船旅 ローマの感動。
ダヴィンチやミケランジェロの絵に 出合った時の感動まで 伝わってきました。

いやぁ・・
フィクションでここまで描けるなんて すごいです。

本当だと 信じてしまいそうになりました。

「風神雷神」の絵ですが
宗達、光琳、抱一の<風神雷神図屏風>は 実物を みています。

でも 宗達の風神雷神が一番好きです。
何より 楽しそう!
「遊ぼうよ!」って 聞こえてきそうです。

やはり 風神雷神は 元祖 俵屋宗達 です。

タグ:読書
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posted by うめのはな at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書
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