2019年02月25日

福井モデル

読んでいた 本の中に「福井モデル」と言う言葉があって
くわしく知りたいと図書館で探し 本を読みました。

タイトル   福井モデル 
     未来は地方から始まる 
    FUKUI MODEL
著者   藤吉雅春/著
出版者   東京 文藝春秋
出版年   2015.4
内容(「BOOK」データベースより)
日本ならではの、「地域再生モデル」があった。

共働き率と合計特殊出生率で全国平均を上回る北陸三県。幸福度も世帯収入も高い。
その秘密は何だろうか?
たとえば、メガネの生産で世界に名を馳せた福井県鯖江市。市民は、「日本でもっとも早く中国にやられた町です」と笑う。ところが、「もっとも早くやられた町」は、いつの間にか「最先端のデータシティ」に変貌を遂げていた。
地盤沈下しない都市には、歴史的な「強い教育力」と、平等な「協働システム」がある。
大阪、富山、福井を歩き、日本ならではの都市再生モデルを考察した、気鋭のルポ。


福井は 戦災で焼け野原になり 戦後すぐの福井地震でまた壊滅状態になりました。
そして中国の影響を受けて 基幹である繊維産業や眼鏡産業の衰退。
それでも 立ち直り復興する福井。
私たちも子供のころ「フェニックス福井」という言葉をよく聞きました。
戦災、震災、水害、雪害などの苦難を乗り越えてきた福井市を「不死鳥(フェニックス)」にたとえています。

古くは織田信長に負けた福井。
日本のポンペイと呼ばれる朝倉氏の遺跡ですが 館を取り巻く 合理的な城下町はその時代には珍しい工夫を凝らしたものでした。
朝倉氏は滅亡しましたが 人々は福井市内に移動したといいます。
一向一揆で負けてから 新しい越前 福井をつくるためどんな工夫をしてきたのか・・・
その昔 人は死に絶え過疎化し 貧困にあえいできた福井の人は どん底からどうやって這い上がってきたのか
興味深いところです。地方の底力は 再生モデルになるのだろうか。

福井県は長年、北陸を含め 幸福度ランキングでトップの位置にあります。
そして 小中学校の学力 体力テストも 1〜2位とTOPレベルです。
待機児童がいない。
正社員率が1位。
出生率もいい。
勤労者世帯収入も 上位。


いやぁ〜まさに絵に描いたような モデルですが、
学力 体力ともに 学校では特別なことは何もしていません。
学力テスト対策もなければ 特別な授業もない。
いつもどおりで 現場の先生たちも 全国からの視察で問われても 答えようがないといいます。
要するに よく学び よく遊べ なんでしょうか・・・
自発教育 見えるプロセス。
答えだけあっていればいいという教育ではないということです。
思考力でしょうね。繰り返し学び 書くという繰り返しでしょう。

地頭が良くなるような思考力を深める授業を、実は戦前から独自に行っている。
ということで授業が面白い。相違工夫があって 子供の興味をひく ということらしいです。
(でも 正直私が受けた授業は 画一的でつまらなかったです。いやというほど宿題が出て 放課後の復習はありました)

福井では共働きの世帯がほとんどです。
働いていない女性はいないというほど 女性の進出が多いです。
よって 世帯収入も増えます。
保育所に子供を預け 祖父母が家のことをやる。
子供の送り迎えも 病気の時も安心して働けるというシステムが出来上がっています。
ですから安心して子供が産める環境で 出生率もいいのです。
2世代 3世代同居というのも多いですし 行政の育児支援も行き届いています。
福井の福祉は高齢者にも障碍者にもとてもいいと評判です。

もうひとつ 女性でも正社員がほとんどだということです。
これは欠勤せず 長く勤めることができるからというのもあるでしょうね。
専業主婦でいると 福井では遊んでいると 浮いてしまうかもしれません。

そうそう 福井は 10万人あたりの社長の数が日本一らしいです。
製造業が多いのですが 就職率もいいそうです。
パリコレの7割は北陸産の繊維 といわれるほどです。
航空機からシューズまで世界的な繊維の技術がとりいれられています。

眼鏡も中国にやられてしまい 一時より衰退しましたが
高級ブランド しっかりとした日本製で まだまだ存在感があって独自の進化を続けています。
眼鏡は一社あたりの出荷高が過去最高を記録しました。

共働き率も全国1位。「日本一、女性の労働力化が進む県」
福井の女性は働き者、さらに全国平均より多くの子供を産んでいる。
「福井モデル」は、05年頃から「少子化対策の希望の星」となったそうです。
現在いわれている 「女性活躍推進法」がどうだかは知りませんが
もっと古くに モデルがあったということです。

しかし
そうは言っても 2世代 3世代同居もなかなか大変なことです。
古くからの習慣もあるし しきたりもあります。
古き良き ムラ社会の価値観を受け入れられなければなりません。
福井で生まれそだったひとたちには あたりまえのことでも
他から来た人には受け入れられないこともあるでしょうね。

それがいやで 都会に出てしまう人もいますし(私のように)
どこで暮らしても そう完璧な幸福というのはないのです。

そこにいる人が 幸福に感じるならそれが一番いいのでしょう。
福井モデルが 一般的にならない理由はそこにあるのかもね。

なかなか いい本を読みました。
いろいろ知らなかったこともあるし 考えたこともあるし・・・

フェニックス福井 という言葉 久しぶりに 思いだしました。
外国の都市の真似したり 都会のように背伸びしてみたりしないで
地方都市は 地方らしく 再生してみるほうがいい。

たとえ 壊滅状態になっても 這い上がって再生してきた歴史が 日本人にはあるのだから・・・
お金持ちの都会のお金を地方に配分するなんて 安易な考えでは いつまでたっても
自力再生はできません。
これは政府の責任でもあります。

東京から毎年9000億円うばって 何する気?
箱ものつくったところで 再生はできませんよ・・・。
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posted by うめのはな at 09:50| Comment(4) | TrackBack(0) | エトセトラ